【振動の基礎】加速度、速度、変位量それぞれの変換方法

 

先日、とある機器の振動評価を行うために振動計測を行ってきました。

その時は周波数と速度を計測していたのですが、いざ評価を行おうとすると、

取説に記載されている周波数域では加速度で評価する必要があることがわかりました。

 

「速度から加速度に変換する方法はどうやるんだったかな~。」といつもうっかり忘れてしまうので今回は備忘用にまとめることにしました。

 

同じように忘れてしまった方はどうぞ参考にしてください。

 

※本記事を参考にして強度計算する場合は自己責任にてお願いします。本記事によってトラブルが生じた場合にも一切責任は負いかねます。

 




 

 

加速度、速度、変位量それぞれの変換方法

 

必要なパラメータは周波数と変位量、速度、加速度のどれか

 

振動計測を行う場合、変位量または速度または加速度を選択すると思います。

私の場合は速度を選択したので、出力されたのは振動数と速度。

 

ここで思い出してほしいのは、

・変位量を微分すると速度

・速度を微分すると加速度

になるということ。

 

 

 

変位量、速度、加速度の関係性

 

変位量、速度、加速度を式で表すと下記のとおり。

上の式から分かるように、変位を微分すると速度。

速度を微分すると加速度になっています。

 

これらを数値の大きさのみに着目すると、

雑ですが丸で囲んだとこです。

 

 




 

 

変換の方法

 

丸で囲んだ部分の ω2πf なので、下式のように置き換えてあげます。

f は周波数です。

つまり、変位に 2πf を掛けると速度になり、速度に 2πf を掛けると加速度になります。

 

 

試しに実際の計測データで確認してみます

 

先日計測したデータで確認します。

 

 

11.5Hz のときの変位量は 0.24 ㎜。

0.24 に 2πf を掛けると、0.24×2×3.14×11.5=17.3

うん、およそ合いましたね。

(少しずれてるのはデータ読み取りの際の小数点以下が四捨五入されているため。たぶん。)

 

同様に加速度は、

17.3に 2πf を掛けると、0.17×2×3.14×11.5=1249.4

OKです。

 

 

まとめ

 

実測の結果からも、「変位量を微分すると速度」「速度を微分すると加速度」になるということがわかりました。

 

これで計測の際に、速度しかとってなかったからまた加速度を測りに行こうってことが無くなりますね。笑

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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