1000Nと言われて、どれくらいの重さかイメージできるでしょうか?
ニュートンNとキログラムkgの単位の違いを理解するのって意外と混乱しますよね。
使い慣れるまでうまくイメージができていないことが多いのではないでしょうか。
キログラム重 → ニュートン | ニュートン → キログラム重 |
1 kgf = 9.8 N | 1 N = 0.102 kgf |
Nとkgがイコールでは結べないことは分かっていても、何が違うのかイマイチよく分からない人向けに単位の違いなどわかりやすく紹介してます。
感覚的に理解できるように、簡単なイメージとあわせて紹介していますので参考にしてみてください。
N ニュートンの単位系
N(ニュートン)
Nの単位は下記で表せます。
質量の単位である[kg]に重力加速度[m/s2]をかけた単位系であることがわかります。
Nとkgはイコールではないことが単位系からも理解できます。
それでは、1kgの質量を手で持った時の重さは何Nでしょうか?
地球上での重力は 約9.8[m/s2] なので、
と表せます。
つまり地球上で1kgのリンゴを手のひらにのせたときに、手が受ける力は9.8Nであり1kgfであるということです。
- 私たちが普段、1kgとして扱っているものは、正確には1kgf なんですね。
そうであるので、1kg は 1kgfと単位が異なりますし、もちろんNとも次元がイコールではないわけです。
余談:kgf(キログラム重)
N は kg とイコールじゃないよ、と話しましたが、
古い単位にkgf(キログラム重)があります。
N は kgに重力加速度を掛けたものですから、この kgf [kg・m/s2] と単位系は同じです。
1 [kgf] = 9.8 [N] で表せます。
N → kg 概算の計算方法 (さらに感覚的にわかりやすく!)
結局、1kgは換算すると何Nなの?
ここで、感覚的な話をしましょう。
「30,000 [N] の荷重がかかっています。」と言われてどれくらいの大きさかイメージできるでしょうか?
ざっとした感覚で答えると、
3,000 [kg]くらいの重さがかかってるんだなあというイメージです。
( 10 [N] なら 1 [kg]というイメージですね!)
0を一個消して(一桁なくして)、kgをつけると概算できます。
すなわち、30000[N]ならばおよそ3000[kg]となるわけです。
(あくまでも初心者向けのイメージですよ。N=kgではないので。)
- 1,000[N] → 100[kg]
- 5,000[N] → 500[kg]
- 10,000[N] → 1000 [kg] = 1 [ton]
厳密には、重力加速度9.8 [m/s2]で割るので、
30000 [N] / 9.8 [m/s2] =3061.2 [kg] と計算できますね。
換算式まとめ
SI単位換算式をまとめておきます。
地球の重力上では、
1 [kg]・9.8 [m/s2] = 1 [kgf] = 9.8 [N] = 1 [kg]の質量に重力がかかったもの
質量に重力を掛けたものをN(ニュートン)と表していることが分かるかと思います。
ニュートンリングってなに?
本編のニュートン単位とは全然関係ないですが、ニュートンさんつながりで紹介します。
ニュートンリングとは、平面ガラス板上に凸のレンズを置いた際に見られる、同心円状のリングのことを言います。
光の反射によって生じるずれが奏でる縞模様とでも言いましょうか。
平面板と凸板の隙間にできる空間により光波が干渉して、このような見え方になるのですね。
ニュートンのゆりかご
こちらもニュートンさん関連です。
ニュートンのゆりかご、聞いたことあるようでどんなものかイメージできない人、多いのではないでしょうか。
でも30代くらいの人ならきっと見たことがあるはず。
昔、家庭教師のトライのCMで「MotherからMを取ったらOther、他人です。」ってありましたよね。
あのCMでカチカチなってたあれ、あれがニュートンのゆりかごです。
運動保存の法則と力学的エネルギー保存則を確かめることができる装置です。
これは、ニュートンさんが直接的に関わったものではなく、イギリスの会社か誰かがつけた商品の名前が単に「ニュートンのゆりかご」というだけのようです。
ニュートンさんの発明とかではないのですね。
コメント